背伸び恋愛日記
「ひなちゃんと付き合うなら、
ひなちゃんのことをそうゆう目で見る努力をしてほしい。
…俺は、すでに見てるから。
だから、お前には絶対負けないつもりでいるよ。」
少しの後押しと、宣戦布告。
悲しそうな瞳で、でも愛おしそうに、
涼平は言い放った。
リオはいつも俺たちの傍にいた。
さりげない気遣いや、
豪快な振る舞いとか、
サバサバした性格とか、
全部全部が憧れだった。
それが恋だと気づいたのは、
つい最近だけど。
…じゃあ雛音は?
雛音は俺にとってなんなんだ?
彼女、都合のいい存在、生徒会メンバー、
後輩、癒し、かわいいやつ…。
まだ雛音の全部を見たわけじゃない。
でもなぜか惹かれて、
なぜか俺は救われてる。
…恋愛ではない。
だけど、俺らの中では大きな存在で、
大切な人にかわりはないのだ。