天使の声を…
「アイレン…」


ユリナはアイレンを見るとまたすぐに目をそむける。

「仕方ないわ…それに…私は…聖術師として消えるべきだから…」


「え?どうして…?」



「だって…私が生まれたから…私の家族は不幸に包まれた…」


ユリナは自分の胸を押さえる。


「ユリナ?どうしたんだ?」

「…あのね…私…」













「あら、ジェーンさん!お腹大きくなったわねぇ」


「フフ、ありがとう…もうすぐ生まれるの…」


ユリナの母、ジェーン・ウィスディは大きなお腹をさすりながら知り合いの女性と話していた。



すると…


「あら…曇ってきたわね…洗濯物…入れないと」


「大変ねぇ…これもみんな…魔王のせいなのかしら…」

「そうかもねぇ…あ、ねえジェーンさん、聖術師って知ってる?」


「聖術師?」


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