天使の声を…



そして…



「ジェーン、やったな」


「ええ」




今ジェーンから小さな命が誕生した。


「…女の子ね…あなたの名前は…ユリナよ、ユリナ・ウィスディ」


するとジェーンはユリナが何かを握りしめてることに気付く。


「…何かしら?」



もしや…と思いながらもジェーンは恐る恐るユリナの手を開く。



「…………っ!」


そこには…指輪が…



指輪を見た途端、ジェーンは泣き出す。


「ジェーン?!」


「ユリナが…そんな…」


「ジェーン!ラミカさん言ってたろ?どんな者でも愛すって」



「……ええ……ユリナ…っ」









ユリナの成長を見ながらジェーンは聖術師の資料を見ていた。


「やっぱり…魔王を倒せば…ユリナは消えちゃうのね」



ユリナが生まれてからジェーンは泣いてばかりだった。


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