天使の声を…
「な…なんで…?そんな」


「私は世界よりもずっとこの子を愛してるの!だから…この子を失いたくない…私とユリナが一緒に死ねば…もう苦しい思い…しないですむ」


「ジェーン……でも死ぬなんて…」


「死にたいのなら死ねばいい!」


「え…」


突然怒鳴り出したのはラミカだった。


「あんたがそうしたいのなら死ねばいいさ…ほらまずあんたはユリナを殺すのだろ?」


「………」


ジェーンは恐る恐るユリナの背中に手をあて、崖から落とそうとする。


「お母さん?!何?!何するの?!」


ユリナは崖から落ちるのを嫌がり、叫ぶ。


「いやぁぁぁ!」


その言葉にジェーンは動きを止める。


「やっぱりできない!」


ジェーンは膝をつき、泣き出す。


「ジェーン、できもしないこと…するんじゃないよ」

ラミカはユリナを抱き上げながら言う。


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