天使の声を…
が…しかし



「…娘を殺そうとした私はもはや…母親ではないわ…」


ジェーンはそう言い、立ち上がるとまた崖の先に立つ。


「ジェーン?!何をする気だい」


「死ぬのか?そんなことはやめろ!」


「…もう…疲れた…疲れたよ…」


ジェーンは力のない声でそう言うと、崖を飛び下りた。


「ジェーーーン!!!」


ラミカとキーストが思い切り叫ぶ。


しかしジェーンはもういない…。



「ユリナ…お前のお母さんは…もういない……これからは…私達が育てていくしかないのか……ユリナ…っ」


ラミカはユリナを力強く抱き締める。










その後…ユリナが7歳になったある日に父親のキーストが流行り病でこの世を去った。


< 136 / 213 >

この作品をシェア

pagetop