天使の声を…




「心の準備はできてるか?」

教会の後ろにある広場でウィダルはアイレンに言う。

「ああ」



アイレンの横にはユリナが心配そうに彼を見る。


「ユリナ、あなたが始めの合図をしてくれないかしら?」


リナールはユリナに言う。

「わ…私ですか?」


「ええ…」


「…えと…よーい始め!!」

するとアイレンは真っ先にウィダルに突進する。


「うおおお!!」


しかしウィダルは何事もないかのようにアイレンを振り払う。


「うわ!」


アイレンはかなり遠くまで飛ばされる。


「…お前の力は…そのようなものなのか?これでは、共に魔王を倒すことはできぬ…」


ウィダルが剣をしまおうとするが…


「まだ…終わっていない…!」


アイレンはゆっくりと立ち上がり、剣を構える。


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