天使の声を…

すると…



｢し！なんか来る！｣


ユリナが小声でふたりに言う。


耳をすませれば…ギシギシと何かが歩く音が聞こえる。





その時




｢ウォォォ！｣



まるで蜘蛛のような巨大な魔物が天井から落ちてくる。


｢なんだ？！｣


｢この遺跡に住み着いた魔物よ！｣


｢こんな奴がいたのかよ…｣


女は魔物の大きさに驚く。


｢アイレン！行くわよ！｣


｢ああ！やってやろうじゃないか！｣


アイレンはそう言うと、魔物に突進する。


｢うおおお！！｣


しかしアイレンが攻撃をする前に魔物は前足でアイレンを振り払う。


｢ぐわっ！｣


｢アイレン！！………っ｣


ユリナはアイレンの体の痛みを治すと、すぐに魔法の呪文を唱える。


ユリナの魔法が出るまで、アイレンは魔物と戦い、時間を稼いでる。



が、あまり思い通りに行かない。



アイレンが魔物の攻撃を受けた時に魔物はユリナに突進してくる。






｢あたしも参加するか｣


それを見ていた女が小刀を取りだし、魔物に投げつける。


小刀は魔物の胴体に刺さり、魔物は唸り声を上げる。


すると女は呪文を唱え、魔法により魔物を倒す。



｢ウギャァァァ！｣



魔物暴れながら3人の前で消滅した。


｢…え？お前…｣


｢あんたらが大変そうだったから、協力してやったのよん♪｣


｢ありがとう…助かったわ｣

ユリナが女に礼を言う。


｢いいってことよ｣


するとアイレンがユリナの前に出て、女に言う。


｢なあ、宝ってどんなのだったんだ？お前、見つけたんだろ｣


｢え？あたし…まだ見つけてないよ？あたしがここで宝を探してたらあんた達がきて…｣


｢え？｣