天使の声を…
「リナールさん…泣いてる?」
「あ…ごめんなさい…ちょっと…ね」
リナールは涙を拭く。
「…ウィダルが魔王と化したのも…私達のしたことの罰なのかもしれないわ…だから…」
「リナールさん……何が…起きたのですか?」
「できればあたし達に聞かせて下さい」
「……ウィダルと私は…恋仲でした」
その言葉にアイレン達が一斉に驚く。
「え?!」
「……そう…ウィダルと私が出逢ったのは…」
リナールは悲しみを堪えながら語りだす。
「……っここは…どこだ?」
体がぼろぼろのウィダルがよろつきながら歩いている。
どうやらしばらく道に迷っていたようだ。
「…こんな所…今までなかったはず…」
するとひとつの教会が彼の目に入る。