天使の声を…



「お父様」



「アリアか」



ウィダルは庭で空を見ていた。


「お父様、何を?」


「魔王が…また新たに力をつけてきたな」


「え?」



ウィダルはそう言うと教会に戻り、旅の準備をする。


「ウィダル?どこに行くの?」


「リナール、魔王が新たに力をつけている…また行かなくなった…」


「え…どうして…」



「空を見て分かる…今回の魔王は手強い…」


「え…どうすれば…」


「それで思ったんだ、アリアの…聖力を貯めるんだ」


ウィダルは、アリアを見る。


「どういう…こと?」


「アリアをもしもの時のためにラミスの中で眠らせるんだ…眠っている間に聖力を上げる…」


「アリアを眠らせる?!そんなこと…ラミスの中に?!」


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