天使の声を…
「リナールさん…それはないわよ…リナールさんが悪いわけでは…」


「いいえ…私が…いけないの…私が…」


「…リナールさん」


アイレンはリナールを抱き締める。


「アイレン?」


ユリナ達が不思議そうにアイレンを見る。



「リナールさん…俺は…リナールさんが…嫌いだ…」

「………アイレン?」


「こうやって…自分を追い詰めるリナールさんが…嫌いだ…だから…今からはウィダルを魔王の身から救う方法を考えよう…」



「アイレン……っ」


リナールはアイレンに暫くしがみつきながら泣いた。

「………リナールさん」









「ありがとね…少しだけ…落ち着いたわ」


「ねぇリナールさん」


突然ニコラが問いかける。

「リナールさんはさっき神に捧げてもらった体って言ってたけど…リナールさんってなんか特別な存在なんですか?」


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