天使の声を…
「…そうだよな」


するとその時…



「きゃっ」


「ユリナ?!」


突然ユリナが黒い球体に包まれる。


「この聖術師を…しばらく借りるぞ…」


そこにいたのは…魔王化したウィダルだった。


「ウィダル!」


「間違えちゃ困る…俺はヒアトルだ」


「そんなのどうだっていい!ユリナを返せ!今だって…リナールさんが…」


「リナールか?リナールは今俺の所にいる…」


「え?」


「まあいい!こいつを借りる」


ヒアトルはユリナと共に消えようとする。



「ユリナ!」


「アイレン!!」


アイレンの元へ手を伸ばすユリナはヒアトルと共に消えて行った。


「ユリナァァ!!」



アイレンはユリナの名を呼んでも…もうそこにユリナはいない…



「…あの…リナールさん…ウィダルさんの…所に…なぜいるのでしょう?」


「さあ…あたしに聞かれても分からない」


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