天使の声を…
もう既に散歩に出ていたニコラとエーゼルは適当にその辺を歩いた。
「今日は天気がいいね…」
「まあな」
「…ユリナもリナールさんも助かるといいよね」
「ああ」
「リナールさん…ショックだったろうね…自分の愛人が…魔王になって」
「…………」
「あたしも…あんたがもし魔王になったりしたら…嫌だな」
「え…俺が?なんで?」
「あんたはこれでも身寄りのないあたしを拾ってくれたから…その事はすごく感謝しているし」
「…そうか?俺はただ別に」
「だってあたしのすべてを知ってんの…あんただけだろ?あたしだってあんたのこと、誰よりも知ってるつもりだし」
「……まあ…そうだよな、俺くらいだよな、お前のこと知ってんの」