天使の声を…
「そうか…」
―"すき"って言葉…聞こえてなかつたのかな…まあいいけど―
ニコラはエーゼルよりも先を歩く。
「ニコラ、待てよ」
「でもティラーナ…どうして僕を…誘ったのですか?」
ランとティラーナは近くの湖に来ていた。
「……そんな…敬語でなくて…結構です」
「…そう?じゃあ…どうして僕を誘ったの?」
「…ランさんと…一緒にお散歩…したかったから…」
「え?」
「あ…いえ…別に…なんて言うか…変な意味ではなくて……」
「…ねえティラーナ…ティラーナって500年前の人なんだっけ?500年前ってどんな世界だった?」
「え?…今と違って町はこんなに…賑やかではなく…やはりその頃は…魔王に何もかも破壊されていたので…どこも殺風景でした…」