天使の声を…
「…仕方ありません……世界を選ぶか…ウィダルさん達を選ぶか……でも今は…ウィダルさん達を止めることは…できません」


ティラーナは俯く。


「…………っ」


次第に光が太くなり、ウィダルとアリアを包みこむ。

アイレン達からは眩しすぎてウィダル達が見れない…


「ウィダル!!アリア!!」


アイレンは自分の目を手で覆いながらふたりの名を叫んだ。










「お父様…」


光の中でアリアが力のない声でウィダルに言う。


「アリア……どうした?」


「お父様は…もう無理…しなくて…いいから…」


「アリア?」


「もうお父様の役目は終わったわ…長い間…お疲れ様……私…お父様の娘で…よかっ……た…」


アリアは静かに目を閉じる。

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