天使の声を…
「さて!フューティスに向かいますか!!」


屋敷を出たアイレン達はフューティスへと歩き出す。


「ここからある程度歩くと砂漠が広がるわ、だから水分とかには気をつけて」


「え?!砂漠はやめてほしいよ、暑いし…服の中に砂は入るし汗だくになるしさ〜」


「だったらここに残ってれば?」


ニコラがそう言いながらエーゼルの前を通過する。


「…冗談じゃない!…行くよ」






エーゼルの言ったとおり、砂漠はとてつもなく暑かった。



「あぢーっ」


アイレンが猫背状態になり、ゆっくりと歩く。


「やっぱ俺の言ったとおりじゃねえか!もう気持ち悪いよ」


「えー?なんだって?…って、うわ!」


突然砂ぼこりが4人を襲った。


「きゃあ!前が見えない…」

前どころか、仲間の姿さえも見えない。


「…っだれか!」


ユリナは手を伸ばすと誰かの手に触れた。


向こうはユリナの手が触れた途端に彼女の手を強く握る。


―よかった…近くに誰かいたのね…―


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