天使の声を…
ミラトはクラビートと同じくらい人もたくさんいて、賑やかな町だ。



「すげぇ!いろんな店がある!」


馬車を下りてからアイレンはずっと辺りを見回している。


「ユリナ、じゃあさっそくウィダルの資料、見に行く?」


「ええ…アイレン!行きましょ」


「あ…ああ」






図書館の中は隅から隅まで本だらけだった。


「すごいわ…こんなに大きな図書館…初めて見た…」

「ええっと…これと、これと…あとは…これもだね、ユリナ!運ぶの手伝って!」


「え?…あ……ええ」


「こんなに…あるの?ウィダルってそんなに凄い奴なのか?エーゼル」


「俺に聞くなよ」


「ふぅ」



やっとの思いですべて運んだ本は、ひとつのテーブルを埋め尽くしてしまうほどだった。


「…こんなに…読むのか?」

「そうだよ、あたし達はこれ読んでるから、あんた達はこの町を散歩してるといいよ」


「え〜…面倒…」


「俺行ってみたいな!」


「え?」

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