天使の声を…
「そうはさせん!」


ダーキャスが両手を広げ、ニコラに向かって術を発動する。


「ダメだ!!」


「アイレン!」


するとアイレンが自分の剣を盾にして、彼の術を止める。


「なぬ?!」



「…これで大丈夫、立てる?」


「…うん…ありがとう」


「まだ完璧に回復してるわけじゃないからなぁ…」

「…!ユリナさんを…このままだと…聖力を抜かれてしまう!」


「え?!」


「分かったよ!」


ニコラは小刀に呪文を唱え、ユリナのいる球体に投げる。


ピシッ…ガラガラ…


ニコラの小刀のおかげでユリナはガラスの外へ出られた。


「みんな!」


「ユリナ!」


アイレンはユリナの手を握り、彼女をそのまま自分の後ろにまわす。


「アイレン…」


「…こいつをどうにかしないと…」


それを見たダーキャスは笑いながら


「ほう…戦うというのか?なら来るがよい!」


彼は剣を引き抜く。


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