天使の声を…
「…この村の住民はすべて私が操ってるから…」


「?」


住民の中から現れたのは全身紫色の物体…


人間のような形をしていて顔には目のようなものがふたつあり、こっちに向かって歩いてきている。


「何これ…」


「…?!体が動かねぇ!」


何故か知らないが、体が思った通りに動かない。


「やべえぞ!こいつ…近づいてくる!!」


「どうすればいいのさ!」


そして、その物体が目の前までやってきた。


―もうダメだ!―










「…え?」



目を開くと、目の前には頑丈そうな装備をしている男が、物体からアイレンを守っていた。


「…邪悪なジムロめ…失せろ!!」


男はそう言うと紫色の物体を真横に切りつけた。


彼が切りつけたと同時にそれは泥のように溶けて行き、終いには消えていった。

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