コバルトブルーの恋
校門を走り抜け、下駄箱から素早く上靴を取り
裏庭にある噴水を目指します。
走って、走って、走って、走って、走って、走って、走って………。
白い鉄のベンチに座ると、
なんか、落ち着きます。
噴水の水の流れる音、鳥のさえずり
木の葉のカサカサ。
太陽さんの暖かい光。
「那岐さん?」
カサカサという音と共に近づいてくる足音。
振り向くと、一年の頃一緒のクラスだった、
森田君がいた。
「森田君、おはようございます。」
「おはよう」
すると、ハンカチをポケットから出し、私に差し出す。
男の子でハンカチもってるなて珍しい。
「あ、ありがとうございます。」
えっと…?
なんでハンカチ?あ、柄を褒めてほしいとか?