キミに捧げる温もりは愛と呼ぶ
「そんな子に私を育てたのは、貴方でしょ!?」
─────パシンッ!
「っ……」
「いい加減にしなさい」
まただ。あの時もそーだった。
婚約が、決まった直後に反対したときも。
ジンジン痛む左頬を押さえながら
必死に涙を堪えていた。
「すいません。
それくらいにしてもらえませんか?」
そう言って私とお父様の間に
割って入ってきた麻乃雲君・・・。
「すまない、玲斗君。
みっともない所を見せてしまって。しっかり
娘には言い聞かせるから心配しないでくれ。
藍羅・・・一週間以内に、
一度家に戻って来なさい。強制だ。
もし戻ってこなかったら、
無理矢理にでも警備達を回し連れて来させる。
最悪の場合は…………お前が一番
良く分かってるよな?」