キミに捧げる温もりは愛と呼ぶ




「愁也?嘘だよね?
だって今日は記念日だから一緒に二人で
久々にデートしようって言ったよね!?
外出許可貰ったって……
楽しみだって言ってたよね!?
何こんな時に寝てるの?
目ぇ覚ましてよ!ねぇ、愁也!」

私は叫んだ。
恥ずかしさとかそんなの、
もぅどーだってよくて……
ただ今は愁也の無事を祈りたかった。

「可笑しいよ。
だって今朝までは元気で笑って私に
『いってらっしゃい』って言ったのに……
愁也お願い、目開けて?愁也! 」

いつの間にか私が握っていた愁也の手は、
私の温かいモノによって濡れていた。
次から次へと私の目から雨が降り続ける一方で
それは、どんどんベッドのシーツまで
濡らして行った。
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