キミに捧げる温もりは愛と呼ぶ




そして、私が何度となく名前を呼び続けて
それに反応したのか愁也の手が
ピクリと動いた。

「ぁ……ぃら…………?」

「愁也?愁也!愁也……」

「藍羅……泣かないで……笑って?」

「ぇ……笑えないよ。
愁也が無事じゃない限り私は笑えない!」

「藍羅……。お願い、わら……って?」

その愁也の顔はとても穏やかで
いつの間にか愁也も泣いていた。

「わかった。わかったから……
もぅ泣かない。笑うから愁也も笑って?」

私は必死に涙をこらえて笑って見せた。
けど泣き止む事なんてなくて
それでも涙は私の瞳から溢れた。

「俺は……わら…っ…てる……あい、らが
一番好…き…だょ。ぁ……いら……愛し、て…る」

─────ピーーーーーーー

「先生!心配停止です!」

「電気ショックだ!」

もう何が起きたか分からなかった。
私の目の前では、お医者さん達が一生懸命
電気ショックを与えている。



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