キミに捧げる温もりは愛と呼ぶ




さっき、俺に
風咲の居場所を教えてくれた男性が
丁度部屋に入ろうとしてたのか扉を開けた。

よく見ると、かなりの若い人で
意外に俺達と同い年でも可笑しくなかった。
しかも、イケメン…。

しかし、そんな相手でも
風咲は冷たく突き放した。

「邪魔」

「・・・。」

若い男性に一言だけ言い放つと
男性の横を素通りし、
部屋から出ていってしまった。

「ちょっと君!待ちなさい!」

警察が叫ぶなか俺は風咲を追いかけようと
部屋から出ようと男性の横を通りすぎた瞬間、

「君しかいないんだよ?」

・・・え。

俺の足は止まった。

男性は俺が横を通ったときに
俺の耳元で小さく言った。

俺しか、いない?
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