キミに捧げる温もりは愛と呼ぶ
「どーして?
どーしていなくなったりするの?
目が覚めたら…愁也が隣にいないと、私……」
そう言って、
藍羅は俺に抱きついたまま泣き出した。
「とりあえず、病室に戻ろうか?」
「愁也も一緒じゃなきゃ嫌。」
「分かったから、ほら…
お嬢様は大人しくしていてください(笑)」
俺は、藍羅を抱きかかえて病室に入った。
藍羅をベッドに寝かせ
俺は一緒にいた玲斗を病室の外まで呼んだ。
部屋から出ようと扉に手を掛けた時、
「どこ行くの?」
「少し玲斗と話してくるだけ。
すぐに戻るから…。
いい子で待てるよね?藍羅」
力なく頷いた彼女の頭を俺は、クシャっと撫でた。
すると、藍羅から少し笑みが溢れた。
それを見たあと、俺は病室を後にした。