キミに捧げる温もりは愛と呼ぶ




「俺は王子様なんかじゃないよ。
もし、俺が王子様だったら風咲はお姫様かな」

遊び半分の冗談で聞いてみたが
返事は、即答で・・・

「あはは、ナイナイ!
私はお姫様って柄じゃないし(笑)」

・・・やられた。
即拒否された。俺の理想は、そうなのに…
何て一人心のなかで落ち込んでいた俺は
いつの間にか、風咲に近づいていたらしく

「麻乃雲君・・・近い」

と言われてしまった。
正直、拒まれた気分だ…。
でも、ここで折れるほど俺は柔じゃない!

「ぁー、ごめんごめん。
つい風咲が可愛くて…」

と、わざと はにかんで笑って見せた。
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