キミに捧げる温もりは愛と呼ぶ




そして、愁也さんは
俺の所まで歩み寄り、そっと言った。





『俺はもう長くないんだ』





「それは、どういう…意味、ですか?」

「玲斗も一度は疑問に思っただろ?」

何を?
疑問に…って・・・

「何故俺は今ここにいる?」

「・・・は?」

「何故俺は今生きている?」

「・・・!!!」

「何故死んだ人間がいる?」

「そ、それは・・・」

確かに、それは疑問だ。

あの時、愁也さんから電話があって…
一度は偽物なんじゃって思った。

けど、愁也さんは
今オレの目の前にいるわけで…
まるで、

「生きていた…みたいだった。」


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