キミに捧げる温もりは愛と呼ぶ




橙色と白のベルサイユ風ドレスを
身に纏った私は、
蘭々に髪型をセットしてもらった。

そして、フラついた体を
あの人のもとへと重い足を進めた。




部屋を出ると愁也が、スーツ姿で待っていた。

「久しぶりに見た。藍羅のドレス姿」

そう言ってにっこり微笑むと
私を優しく包み込むようにして
彼は私を抱き締めた。

「愁也…。」

「愛してるよ藍羅。」

愁也は私の耳元でそう囁いた。

「行こっか」

私の手を取りあの人の元へ足を進めた。
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