キミに捧げる温もりは愛と呼ぶ
10人程度の不良集団相手に
妃之羅は1人であっさりと
全員を一刀両断にした。
「お前らみてぇな奴がいるから
いつまで経っても・・・
・・・いつまで・・・経っても・・・」
次第に妃之羅の険しい表情が
段々悲しみに耐えているような
寂しい表情に変わった。
不良達は、
その変化に気づくことなく
そのまま退散して行った。
「・・・愁也」
何気なく口にした、その名前は
寂しそうな表情で弱弱しく言った。
まるで、その時の妃之羅は
いつもの明るい妃之羅だった。