キミに捧げる温もりは愛と呼ぶ




「で、でも…そんな迷惑お掛けできません!」

「全然!迷惑なんて全くですよ。
召し上がって行って下さい」

微笑みながら優しそうに問う井上さんが
少し寂しそうに見えた。

「じゃあ、お言葉に甘えて……」

断れなかった。

そして、私は
あの人の部屋で夕食を食べて
イロイロと世話してもらった結果
時刻は、いつの間にか9:30を示していた。

「じゃあ、私そろそろ行きますね。」

「外はもう暗いのでお車を……」

「大丈夫です。夜道は慣れてますから!」

「しかし、刹神(セツガミ)財閥のお嬢様に、
もしもの事がありましたら」
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