キミに捧げる温もりは愛と呼ぶ




その場で“私”自身の意識は、途切れた。
その代わりに、もう1人の“私”が出てきた。

「さあ・・・ここから先は私の時間だ」

自分で見なくても分かる。
今の私は、黒い笑みを、浮かべているだろう。

そう言って私は何処かへ走り出した。

家とは真逆の方面へ…

『何処行くの?』

聞こえるはずもない、私の声。
いや、聞く耳すら持ってくれないだろう。

現在の私は、私自身の裏側にいる。
そしてもう1人の私が表に出ている。
つまり今、私自身の身を動かしているのは
表にいる、もう1人の私!
普段は今裏側にいる私なんだ。
今表にいるもう1人の私は夜行性。
私が眠った後に活動を始めるんだ。
< 69 / 207 >

この作品をシェア

pagetop