キミに捧げる温もりは愛と呼ぶ
「はい、みんなぁ
どいてどいてどいてどいてどいてー!」
何て声がして、
私を囲んでいた野次馬達の間をすり抜け
どんどん私に近付いて来る人物。
「ひのたぁぁああーーーん!」
─────ガバッ!
「ぐぇっΣ」
自分でも出したことのないような
恥ずかしい声を出してしまった。
「昨日お見舞い行ったのに
家にいなかったから心配したんだよ?」
そう私に抱き付きながら
心配そうに言ってくれる李呂。
嵐を避けるためのきっかけを作ってくれた事に関しては、まさに天使なんだけど・・・
「ぐ……ぐる"じい"……」