キミに捧げる温もりは愛と呼ぶ




「ぁ。これ・・・」

私が目にしたドレスは
真っ白な純白のドレスに、
薄いピンクのレースが所々ついていて
全体的にふわりと仕上がったドレス。

確かこのデザイン・・・
昔、家庭の事情でパーティーに来たとき。
あの時、愁也が選んでくれたのと
サイズが少し違うだけで
デザインは全く一緒だった。

「・・・懐かしいなぁ」

一人ポツリと呟いた私に
気付いたのか、井上さんが声をかけてきた。

「そのデザイン。
坊っちゃんである愁也様が昔、
妃之羅様に選んで差し上げたモノでしたね」
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