はじめまして××さん
はじめまして



真っ暗闇の室内の中。



聞こえてくるのは隣の人の呼吸音。



「どうしよう??」



見知らぬその人はため息と一緒に吐き出した。



「助けが来るまで待つしかないですよね。」



「まあ、そうなんだけどさ。」



今、私たちはマンションのエレベーターの中に閉じ込められている。



バチッと音がしたかと思ったら突然これだ。



まさか見知らぬ男の人と二人きりの時に止まるなんて。



塾の帰りということもあって、遅い時間で疲れてるし。



それに加えて、仮にも来年受験を控える受験生だったりもするわけで。



とにかくツイてない。



「でも、ほら、あと一個上でしょ。

早く帰りたいな、なんて。」



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