水色のストーリー
なんかよくわかんないけど、
とにかく、
助かった!
「先輩!
ありがとうございます!」
「お礼は、私じゃなくて、
瞳ちゃんに言ってあげてね」
「え? 瞳?」
俺が瞳に顔を向けると、目があった。
瞳は、慌てて視線を外す。
かなり赤くなっていた。
「瞳ちゃんに言われて、私来たのよ。
あなたが困ってるってね」
「へー……
あ、んじゃ、
ボールが七美ちゃんにあたったの……」
「もちろん、わざと」
「……そうでしたか……」
「ねぇ、彰君」
「はい?」
部長がずいっと俺の顔に近付く。
「瞳ちゃんのこと、どう思う?」
……
は……?