水色のストーリー
「あと、
何回も彰に振り返ってもらえるように
アピールはしてるんだ。
現に彰と何回も
目が合ってたりしてるんだよ」
「……」
……ん?
そんな心当たり……
いるか……?
「その女の子、
いろんな学校渡り歩いてる子だからね、
相談する人もいなくて……
いつも毎日彰に告ろうと
努力はしてるの……」
瞳の声がくぐもってきている。
俺って、鈍感だな。
そこで俺は、
誰の事かわかってきた。
「いつも夢の中で告白してるんだけど、
夢から覚めて学校で彰と会うと、
言葉が……でなくてね……」
「……おい、瞳」
俺は瞳の肩に手をおいた。
瞳の肩がわなわなと揺れていた。