俺様社長は左手で愛を囁く
「近藤さん」


「・・・なんですか?」


「つかぬことをお聞きしますが、

今奥様か、恋人はおりますか?」


「・・・いえ、いませんが?」


「・・・そう、ですか」


「それが何か?」


「・・・いえ」


「神宮寺社長は、

綺麗な恋人がいるようなので、

羨ましい限りです・・・

奪っていまいたいくらい、綺麗な方だ」



「・・・え?!」


…一瞬、本気の顔に見えた。

「冗談ですよ・・・

じゃあ、私はこれで、

仕事に戻ります」


「え・・あ、はい」

・・・

秀明の後姿を見つめながら、

今の言葉の意味を、

考えていた。
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