俺様社長は左手で愛を囁く
「でもね、冬美」

心配そうな顔で、冬美を見つめる美香。

・・・

「…大丈夫。

ちゃんと話をしたいだけだから」



「・・・わかった」


・・・

美香は俺達に頭を下げ、

喫茶店を出ていった。

・・・

「秀明さんの話しを聞いて

驚きました・・・

まさか似たような境遇だったなんて・・・

それを聞いて、ほんの少し、

気持ちが揺らいだ…でも。

私の心中には、翔しかいない・・・

秀明さんが、園田先輩に似ていて、

昔の気持ちが蘇えったけど、

でもそれは、園田先輩への気持ち。

貴方を好きだからじゃない。

・・・

今の私には、翔、彼しか映りません…

だからもう、そっとしておいてください」
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