俺様社長は左手で愛を囁く
「それ以上何も言わなくていい」

翔がそれを遮ってしまった。

・・・なんで?

・・・

私はただ、

翔の事が好きだと言いたかっただけなのに。

・・・

「今二人が一緒だと言う事は、

そういう事だろ?」


「おい、神宮寺」

翔は私たちに背を向けた。

秀明はそれを止めようとしたのに、

聞く耳を持とうとしない。

・・・

「冬美さんは、神宮寺を」

「・・・」

秀明の言葉など、

全く無視して、

翔はその場から去ってしまった。

・・・

もう、

完璧に、私たちは終わりを告げたようだ。

もう、

私の気持ちは、

翔には届かない・・・
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