俺様社長は左手で愛を囁く
「そんな事急に言われても、

仕事は山のようにあるし。

部長代理を頼める人なんて、

いないでしょ?」


「それはご心配なさらず」



「・・・え?」


首を傾げる私に、

美香は満面の笑みを見せた。



「そっちの方も、すべて解決済み。

だから、行っておいで…

いや、行きなさい、いいわね?」



「・・・」


・・・

海外に行ったら、

この気持ちも、少しは整理できるのかしら?

翔の事を、

少しは、忘れられるのかしら?

・・・

ほんの一ミリでもいい。

何かが変わるなら。

行ってみるのもいいかもしれない。
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