俺様社長は左手で愛を囁く
「…分かった。

お姉さんには電話で挨拶しなくていいの?」


「そんなめんどくさい事、ナシナシ!

うちの姉も、私と一緒でサバサバしてるから。

冬美の写真はもうメールしてあるし。

気にせず行ってらっしゃい」


・・・

美香の優しい気持ちと、

ちょっと強引だけど、

おせっかいな所が好き。

・・・

「…ありがとう、美香」

「う、もう!

改まって言われると照れちゃうじゃん。

ささ、全は急げ!

休暇願は私が出しといてあげるから。

明日には行けるわね?

一昨年、私と海外に旅行してるから

パスポートもあるでしょ?」



「・・・うん」


「イヤ~、親友の門出。

いい響き」


「もう、美香ったら」


ほんの少し、

久しぶりの私の笑顔。

その笑顔を見て、美香は、

本当に嬉しそうだった。
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