俺様社長は左手で愛を囁く
ここはとても静かでのどかな場所。

何も考えないで、

散歩をしたり、買い物に出かけたり。

・・・

家の近くの公園で、

時間が過ぎるのを待つこともあった。

・・・

何日か目に、

いつも同じ人がいる事に気が付いた。

目が合うと、ニコッと笑顔になる男の子。

・・・

私も笑顔を作って、

会釈をしてるうちに、

話す機会が巡ってきた。


「ハロー」

「・・・」

話しかけても、

答えが返ってこない。

笑顔はそのままなのに、なぜ?

・・・

首を傾げる私に、

メモ帳に、英語で、

『耳が聞こえないから、喋れないんだ』

と、書かれていた。

それで納得した。
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