俺様社長は左手で愛を囁く
・・・

翔が目の前に来ると、

マイクも、

私の前に立ちはだかった。

・・・

「…君、退いてくれないか?」

英語でそう問いかける翔。

・・・

マイクは人の口は読めるので、

首だけを振って見せた。


「…オレの大事な人なんだ」

翔の言葉に、

マイクはやっぱり首を振っている。

・・・

しばらくの沈黙が続き、

マイクは突然紙を出し、

何かを書き始めた。

・・・

『僕にとっても、大事な人です。

冬美はオレの大好きな人だ。

僕は貴方がどんな人だか知ってる。

だから、貴方には、冬美を渡せない』

・・・

翔が、グッと手を握りしめるのが、

分かった。

・・・

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