俺様社長は左手で愛を囁く
「…翔」

・・・

立ち尽くす私を、

翔は抱き寄せた。

・・・

そして、私を安心させるように、

優しく微笑み、頷いた。

『大丈夫』

そう言ってるかのように。

・・・

「どんなにマイクが冬美を欲しがってきても、

どんな手を使っても、

オレはビクともしない。

今まで、さんざん苦労してきたんだ。

人脈も信頼もある。

会社を潰しにかかってきたとしても、

オレは負けない。だから、

何をしても無駄だ」

・・・

「・・・」

マイクは、唇をかみしめた。

マイクにだってわかってるはず。

今はまだ社会人にすらなっていない自分。

翔に敵うはずもない。まるで、

駄々をこねてる子供のようだと言うことも。
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