俺様社長は左手で愛を囁く
そう言って入ってきたのは、

もう一人の秘書、綾野。

・・・

「仕事はちゃんとこなしてるはずだが?」

オレは悪びれない態度で、

綾野に言う。

・・・

そんなオレを見て綾野は、

少し笑って溜息をついた。

「社長としては、満点ですが、

そう言った事をされては、

私が困るんです」


「・・・何が?」


「当てつけられて、

目のやり場に困るんです」


「気にするな」


「っもう!神宮寺社長?!」

冬美は、真っ赤になりながら、

オレの肩を軽く叩いた。

・・・

そんな冬美のしぐさが可愛かったりして、

と思うと、また手を出したりして。

・・・

綾野はクスクスと笑いながら、

用件を告げ、

そそくさと部屋を出ていった。
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