俺様社長は左手で愛を囁く

翔side

社に戻ったオレは、

なかなか仕事が手に付かなかった。

・・・

冬美の過去にそんな事があったとは。

だからなのか・・・

今まで彼氏も全然作らず、

男を寄せ付けなかったのは。

・・・

ただでさえ高嶺の花なのに、

彼女の心の闇は、

相当深いものだ…

それを聞いて、ちょっと戸惑った。

自分の気持ちは本物だ。

それを聞いたところで、

嫌いになるどころか、

その一途さに、増々好きが大きくなった。

・・・

ただ、

そんな彼女の闇を、

心の氷を・・・

溶かしてやることができるか…

少し不安だった。

・・・

それでも、

前に進むしかない。

彼女を自分のモノにしたい気持ちに、

変わりはないのだから。
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