俺様社長は左手で愛を囁く
定時の時間になり、

部下たちは次々に帰宅していく。

・・・

私は笑顔で手を振り、

また仕事に取り掛かる。

・・・

いけない。

また溜息をついてしまった。

疲れてるんだろうか?

今日はそんなに急ぎの仕事もないし、

早めに切り上げるか。

午後8時。

・・・

他の社員達がすべて帰ったことを確認。

確認できたら、パソコンの電源を切った。

・・・

椅子から立ち上がった私の目に、

ある人が映りこんだ。

・・・

「宣伝部に何か?」

私は、その人に尋ねる。

・・・

その人は、優しい微笑みを浮かべ、

一言発した。


「今夜お前をさらいに行くと言ったはずだ」

私は、どうしたらいいのだろうか?

その場に立ち尽くし、

目の前の・・・

神宮寺翔を、見つめる事しかできなかった。
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