俺様社長は左手で愛を囁く
目を瞑り、

その時が来ることに、

覚悟を決めた。

・・・

でも、

来るはずのものが、

くる気配が全くない。

・・・

私はゆっくりと目を開けた。

・・・

私の目の前にいる、

荒木部長は、顔面蒼白。

ついさっきまでは私を一点に見つめてたと言うのに、

横を向き、

小刻みに震えているのが分かった。

・・・

荒木部長の目線を辿り、

着いた先にいたのは、


「オレの女に手を出すとは、

いい度胸だな、荒木部長?」

その声は、

・・・そう。


「神宮寺社長」

私が助けてほしいと願った人。

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