俺様社長は左手で愛を囁く
そんな私を見て、

翔は溜息をつく。

・・・

「…手首が、少し赤くなってる」

「・・・え?」

・・・ホントだ。

気が付かなかった。

荒木部長が、

私の手首を力いっぱい掴んでいたのは

知ってたけど、

まさか、こんなに赤くなってるとは。

・・・

「・・え、あのちょ?!」

その手首に、

翔が優しくキスをする。

・・・

私の顔はみるみる真っ赤になる。

・・・

「あのバカな男め。

冬美に傷を作りやがって・・・

クビ・・・だな」


「そ、それはやり過ぎじゃ?」


「ちっともやり過ぎじゃない。

ずっと考えてたとこだ。

荒木の噂は耳にしてた。

まさか、冬美まで

狙われてるとは思ってなかったから、

・・・すまなかった」
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