俺様社長は左手で愛を囁く
人差し指を冬美の唇に、

そっと置いた。

・・・

冬美は涙を流しながら、

口を閉じた。

・・・

「オレはお前がいればいい。

だから、何も気にすることはない。

心から、お前だけを・・・」


人差し指を離し、

そっと口づけを交わす。

・・・

そのキスは、

涙の味がしたが、

冬美は、オレのキスを、

静かに受け入れた。

・・・

本当に、

今はそれだけで、

十分だ・・・

・・・

間もなくして、

冬美は眠りについた。

オレは冬美のおでこにそっとキスをし、

離れないように、

しっかりと抱きしめ、

目を閉じた。
< 96 / 265 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop