〜Story of one day〜
「なんで泣いてるの?あたしのために泣いてる?」





「違うよ。私は何も出来ない無力な自分が嫌で泣いてる。もっと早く気がついてあげたかったのに・・・ごめん」





咲紀、なんでそんなこと言うの?

あたしそんなこと言われたら・・・

これが間違いだってことになる。

間違ってるの?あたしのやってることは間違ってる?

だって痩せなきゃ可愛くならなきゃ

あたしは産まれてきたことすら否定したくなる。




「・・・風香、可愛くなろうとしなくていい。綺麗になろうとしなくていい。・・・ただ私のことを忘れないで。吐きたくなったら私の泣いてる顔を思い出して」




「咲紀。なんであたしのためにそこまでできるの?」




「だって私、風香が大好きだから。だから風香が傷つけられるのは見てられない。たとえ風香自身が傷つけたとしてもね」




あたしを救ってくれた咲紀。


一緒にダイエットしてメイクやファッションを勉強して唯一無二の存在。

それなのに同じ高校に入ってクラスが変わってなかなか会えなくなった。


だから次に会ったときは咲紀のためになんでもしたいって思ってたんだ。
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